STAND UP FESTIVAL ~オフィシャルレポート~


東京国際プロジェクションマッピングアワード実行委員会(運営:株式会社ピクスおよび株式会社イマジカデジタルスケープ)は、将来のコンテンツ産業を担う人材の育成とCG映像コンテンツ技術の普及を目的としたプロジェクションマッピングのコンテストとして、東京国際プロジェクションマッピングアワード(以下PMアワード)を2016年に設立。若手クリエイターの登竜門として、毎年東京ビッグサイトにて上映会・表彰式を実施している。

STAND UP FESTIVAL

今回、PMアワードで発掘された若き才能のさらなる活躍の機会として、株式会社東京ビッグサイトが主催する東日本大震災復興支援イベント「STAND UP SUMMIT 2018」の前夜祭となる「STAND UP FESTIVAL」を共催する運びとなった。会場は同じく高さ30メートル、幅94メートルと日本最大級のスクリーンとなる東京ビッグサイト会議棟。前回開催されたPMアワードVol.2にて最優秀賞を受賞したサプライズ松本(デジタルハリウッド大学)が、これまでに東京駅での「TOKYO STATION VISION」を始め日本の数々のランドマークをプロジェクションマッピングで彩ってきた、映像クリエイティブカンパニー・P.I.C.S.とともに映像制作を担当した。

接近する台風13号の影響により、悪天候が予想されたが、曇天ながら雨天にはいたらず、会場は涼しい風の吹く快適な環境となった。プロジェクションマッピングや花火で夏を楽しもうと多くの人が来場。東北グルメエリア、地産品物販コーナーなども併設され、縁日さながらの賑やかな雰囲気となった。プログラムはダンス、合唱、東北の郷土芸能など高校生によるパフォーマンス披露からスタート。会議棟前広場に特設された発表ゾーンでそれぞれに研鑽を積んだ成果を発表した。いよいよ日が暮れると、プロジェクションマッピング作品の発表がスタート。まずは司会の呼び込みにより、今回の作品に関わったクリエイターが登壇し、それぞれ制作に対する思いを語った。登壇者は以下の通り。


・映像ディレクター:松本豊/サプライズ松本(デジタルハリウッド大学)
・映像制作:足立紗彩(デジタルハリウッド大学)
・音楽担当:石田多朗(音楽監督/作曲家)


STAND UP FESTIVAL

MC:今回の作品はどのような作品でしょうか?
松本「東北地方伝統芸能の起源をモチーフに、『心の強さ』をテーマとして絵本のようなタッチで制作しました。」

MC:どのような点が苦労しましたか?
松本「白黒の色の表現にかなりこだわりまして、そこが苦労しました。」

MC:松本さんをサポートする形で映像制作に携わられたそうですが、足立さんはいかがでしょうか?
足立「松本さんの世界観で表現する東北の暖かさは素晴らしくて、それをサポートする形で参加させて頂きました。モデリングなど得意でないところもありましたが、それも含めてとてもいい経験になりました。」

MC:音楽ご担当の石田さんは学生の皆様と制作ご一緒されていかがでしたか?
石田「年齢が親と子ぐらい違いますので、本当に子をみるような気持ちでご一緒させて頂きました。若者ならではのストレートな表現に胸を打たれました。年を重ねてくると、良くも悪くも表現がひねくれてくるというか、前にこれはやったから違うことをやろうと気持ちでシンプルじゃなくなってくることが多くなりますよね。松本さんはその点かなりズバッとストレートに表現していて、自分も初心に戻れるような新鮮な気持ちでした。」

MC:音楽にはどのような思いを込められたのでしょうか?
石田:「今回は復興支援のプロジェクトということで参加させていただきました。あの震災から7年経っているということで癒やしではなく、楽しさとかを充填したエネルギーを爆発させるというフェーズにきているのではという思いがありました。そういった前を向いていくような思いをイメージして制作しています。」

MC:最後に、一言ずつご挨拶をお願いします。
松本「東京ビッグサイトという大きな建物でみるプロジェクションマッピングは、普段皆さん目にされる映像とは一味違うと思います。楽しんでもらえたら嬉しいです。」
足立「今回の作品は、松本さんならではの素晴らしい世界観で表現されていると思いますので、最後まで楽しんでいって欲しいです。」
石田「皆さんの演目を拝見して、民謡、笛と踊りがありました。困った時は過去を振り返って大事なものをみつける時もあると思います。これから民謡ブームが来ると思うので、ぜひ続けて欲しいなと思いました。」

STAND UP FESTIVAL

東北の伝統芸能をモチーフとしたサプライズ松本による作品(約5分間)が上映されると、会場の観客は一斉にスクリーンを見入り、息を呑んで見守った。プログラムのフィナーレでは、プロジェクションマッピングと音楽が融合したミュージック花火が上映され、華やかなうちにイベントは幕を閉じた。

※当イベントは東京ビッグサイトが主催する、東日本大震災復興支援イベント「STAND UP SUMMIT 2018」の前夜祭として2018年8月6日(月)に「STAND UP FESTIVAL」として開催された。

「東京国際プロジェクションマッピングアワード」は次回、vol.3として11月17日(土)に上映会・表彰式を開催予定。若きクリエーター達のさらなる意欲と技術力の向上に向けた本アワードの動きに、是非ご注目いただきたい。


STAND UP SUMMIT 2018 公式サイト
http://bigsightmg.jp/sus2018/

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